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第14回 LINEってなんですか? メールとはどうちがうんですか?

最近、子どもや孫はLINEというものを使ってやりとりしているようです。ニュースでもLINEという言葉をよく聞きます。これはいったいどういうものなのでしょうか? 危険なものなのでしょうか?

A.メールより気軽にメッセージのやりとりができるサービスです。

簡単にいえば、LINE(ライン)はインターネットを使って簡単なメッセージ(文章や写真)を気軽にやりとりするための「インスタントメッセンジャー」のひとつです。スマートフォン(以下スマホ)の普及と連動して、10代、20代の若い人を中心にメールの代わりとして一気に広がりました。
今や若い子は電子メールを使わず、LINEで友達と連絡を取り合っている、とよくいわれますし、確かに、LINEで他人と知り合った子どもが事件に巻き込まれたというニュースをときどきみかけます。
その辺を考えつつ解説してみましょう。

LINEと電子メールの違いは?

インターネットを使ってメッセージをやりとりする、といえば、電子メールも似たようなものです。ではどこが違うのでしょう。実はかなり性格が異なるものです。
電子メールはインターネットの世界でデータをやりとりする規格がきちんと決まっていますから、その規格にのっとっていれば、どんなメールソフトを使っても、どんな端末(パソコンやスマホなど)を使ってもやりとりできます。

LINEはLINEというアプリを使い、LINE IDを持っている人同士でやりとりするためのサービスです。LINEユーザー以外とはやりとりできません。また、LINEを利用するにはスマホか携帯電話が必要です。スマホか携帯電話でLINEのアカウントを取得した人はパソコンでも使えますが、基本、スマホで利用するサービスと思っていいでしょう。

それは具体的にどうなのか、電子メールと比べながら見ていきましょう。今回はLINEの性格上スマホの画面でお送りします。

LINEの登録

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LINEの登録画面です。電子メールは複数の電子メールサービスを利用すればいくつものメールアカウントを持つことができますが、LINE IDを取得するにはスマホか携帯電話が必要です。(Facebookのアカウントも利用できますが、スマホから登録する必要があります)

画面の違い

● 電子メールの画面

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電子メールはこのように「メールが届いた日時順」に並ぶのが普通です。その中から表題と差出人を見て、どういうメールか自分で判断します。

● LINEの画面

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LINEは「誰と」会話したのかで整理されます。電子メールでいう一覧画面に相当する「トーク」画面では「誰から何通来たか」が名前とアイコンと未読件数で表示されます。「誰と」が重視されているのがわかるでしょう。

文字による会話

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電子メールはメールを開くと、表題、差出人、内容が1通ごとに表示されますが、LINEは「手紙」というより「文字による会話」です。その人との会話がフキダシで表示されます。

この方式は、話の流れが見えるので短いやりとりに向いています。ですからメールのように挨拶が入ることはありませんし表題もありません。会話のキャッチボールのようになります。

LINEでできることは文字のやりとりだけではありません

LINEアプリを起動すると「無料通話・無料メール」と書かれています。もともと、通話やメッセージのやりとりが無料でできます、というところからはじまったからです。

メッセージの送受信以外の機能についてもざっと見ていきましょう。

LINEの起動画面

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LINEの起動画面です。いちどアカウントを登録すればこの画面はでてきません。

メッセージ以外の機能

● 無料通話

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LINEの通話はインターネット経由で音声を送るので、特別な料金はかかりません。できるだけコストをかけないで友達と通話したい学生に大人気の機能です。ただし、普通の音声通話に比べると多少音質が落ちたり、通信の状態によっては途切れやすかったりします。

● 写真の送信

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LINEでは写真を送り合うこともできます。昔でいう写メール的に使えるわけです。その場で撮ることも、あらかじめ撮った写真を送ることもできます。

● スタンプの送信

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LINEでは文字以外に「スタンプ」を送ることができます。このスタンプがLINE人気を決定的なものにしたといっていいでしょう。スタンプは「絵文字」が発展したもの。スタンプのデザインは感情表現を表したものが主流で、Yes/Noなどシンプルな感情を簡単に伝えたり、会話が詰まったときのアクセントとして使えるなど非常に便利です。

● スタンプの種類

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スタンプはLINEオリジナルのものの他、その人気から、有料・無料を含めて、たくさんのものが作られています。最近では、個人のクリエイターがオリジナルスタンプを作成して販売できるようになりました。現在、企業が広告目的で無料配布するもの有料のキャラクターもの、さらに個人が作成したスタンプまであわせると大量のスタンプ群が用意されています。

LINEについてさまざまなニュースが出ていますが安全なのでしょうか?

LINEが若い人の間で連絡や雑談用として急激に普及しました。それに伴いトラブルも発生していますし、ニュースに名前が出ることも多くなりました。ユーザーが多いと、その分悪さをする人たちから狙われやすくなるんです。

LINEについての悪いニュースは大きく分けて3つあります。  
1つめは「出会い系として使われている」んじゃないかというもの。  
2つめは「人間関係」にまつわるもの。LINEを使ったいじめやスマホ依存と呼ばれるものですね。  
3つめは「なりすまし」事件。

1.「出会い系として使われている」?

LINEは互いに電話番号を知っている友達や家族とコミュニケーションをとることが主な目的なので、LINE上で友だちに登録されていない人からメッセージが来たときは、その旨が表示されます(たとえば相手が自分の電話番号をアドレス帳に登録していたら送れます)。

友だちに登録してない人からメッセージが来たときはこんな表示が出ます。

LINEとは無関係な場所で、見知らぬ人とLINE IDを教えあうことについて規制をすることはできません。たとえば、ネットで知り合った人に電話番号を教えたらさっそく電話がかかってきて、うかつに話に乗ったらトラブルに巻き込まれたからといって「電話があるから悪い」とは誰も言わないでしょう。LINEも同じで、LINE自体が悪いわけではなく、LINE IDにしろ電話番号にしろ、うかつに他人に教えない、というのが大事なことです。

● 友だちを追加する

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LINEでの友だちを増やすには携帯電話やスマホのアドレス帳を使うほかに、LINE上で検索する方法や、ふるふる機能(目の前にいる人と新たに友だちになる方法)などの方法があります。

● ふるふる機能

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ふるふるは携帯電話などの位置情報を使って近くにいる人同士をむすびつけて友だちを追加する機能。ふたりで同時にLINEの「ふるふる」を起動してスマホをふるか画面をタッチすれば、互いに友だちになれます。

2 .LINEを使ったいじめやスマホ依存

LINEではメッセージのやりとりが簡単にできるため、すぐに返事がこないと不安になったり友達関係にひびがはいったり……だから常にスマホを手元においてチェックしないといけない、という状態になりがちです。  
LINEのメッセージは相手がそれを読んだかどうかわかるようになっているのですが、最近では、「読んだのに返事をしない」状態を「既読スルー」と呼んでいます。考えてみたら、無理に返信することもないのですが、反応がないと寂しいというのは人情というものかも。それを言い出すと、会話が止まらなくなって困りますよね。

このように相手がそれを見ると「既読」と表示されます。既読したのに返信がないことを「既読スルー」や「既読無視」と呼びます。

大人から見ると四六時中スマホを手にしている子どもにひとこと言いたくなりますが、これは我々が中高生だった頃を思い出してみるとわかるかと思います。あの年頃は常に友達とやりとりしていたいですし、仲間はずれにされるのがこわいものです。

子どもの頃、特に用も無く長電話をして親に怒られた経験は誰にでもあるかと思います。中高生という年頃は「スマホ」というより「コミュニケーション中毒」といっていいでしょう。  
昔は電話や交換日記くらいしか手段がありませんでしたが、ポケベルが登場し、携帯電話が登場し、メールが使えるようになり、いつでもどこでもやりとりできる時代になりました。コミュニケーション中毒ともいえる年頃の子どもたちが限度なくハマってしまうのも仕方ないかもしれません。  
そういうときは自分もLINEをはじめてみて、子どもとLINE友だちとしてつながり、日常の連絡用に使ってみて、利用者の気持ちをわかった上で、きちんと話をするのがよいでしょう。

3 .「なりすまし」事件

「なりすまし」については、LINEのアカウントが乗っ取られて、友達のふりをして商品を買わせるなどの事件が起きています。どのように乗っ取られたかはまだはっきりしませんし、沈静化してきたようですが、相手の様子がおかしいと思ったら、当人に別の方法で連絡を取って確かめてみるなどの自衛が必要でしょう。

トラブルに合わないよう、「他端末ログイン許可」をオフにするのがお勧めです。そうすると、現在使っている端末(スマホや携帯電話)以外からログインできなくなります。オンにすると、パソコンからのログインも可能になります。

LINEの登場から3年、若い人の間ではすっかり「ケータイメール」(キャリアメールともいう。携帯電話会社が提供する携帯電話用メール)は使われなくなりました。30歳以上の社会人の間では、LINEよりfacebookというSNSのメッセンジャーがよく使われています。長文のきちんとしたやりとりはメールで、日常的なコミュニケーションはLINEなどの「メッセンジャー」でと変化してきたのですね。

利用者が増えれば、それだけ注目をあび、先ほど書いた「なりすまし」のように、赤の他人がともだちのフリをしてメッセージを送るなど悪さをしようと考える人も増えてきます。

現実社会と同様に、インターネット上も善人ばかりではない、ということを頭に入れつつ、新しいサービスを楽しみましょう。LINEは電話やメールより気軽に送れますから、何気ないひとことでもいいのでマメにやりとりすると、その楽しさや良さを実感できると思います。

LINEの登録方法などを、動画でわかりやすく説明しているページもあります。

  • (※本記事の内容は2014年12月18日時点の情報です)

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写真「荻窪圭」

著者プロフィール

荻窪 圭

1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。

写真「古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド (玄光社MOOK) 」

近著に「東京古道散歩」(中経の文庫)「古地図でめぐる今昔東京さんぽガイド」(玄光社)「デジカメで人物を上手く撮る見本帳」(共著。翔泳社)などがある。

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