トップ > デジタルライフの歩き方 > Bluetoothスピーカーについて
日々の生活を、便利に、快適にする『デジタル』を電子雑誌フリック!編集長の村上タクタがご紹介。
第9回は、最近人気のBluetoothスピーカーについて
我々が子供の頃には、ある種の家のリビング……というか、『応接間』には、黒くて立派な『ステレオ』がありました。
木のボディの大きなスピーカーが左右にそそり立ち、中央にアンプ、カセットデッキ、グラフィックイコライザ、一番上にレコードプレーヤーを載せた『ステレオ』が、立派な家の応接間にはあって、それでレコードを聴くのが趣味のオジサンがいました。
しかしどういうわけか、そういうステレオはすっかり見なくなりました。マンション住まいが多くなって、近所迷惑等の都合もあってあまり大きな音で音楽を流すわけにもいかなくなったというのもあるかもしれません。デバイスの小型化などの影響もあってか、音楽はヘッドフォンで聞くというようなシチュエーションが増えているように思います。
しかし、スピーカーで音楽を流すのは楽しいものです。家族と音楽を共有できるのもいい。多くの方は音楽をスマホに入れてらっしゃると思いますが、それを流すための高音質なBluetoothスピーカーはいかがでしょうか? これがあればスマホの中の音楽を、ワイヤレスでスピーカーから流すことができます。
音楽などに使う近接無線用の電波の規格をBluetoothといいます。Wi-Fiより手軽に使えて、省電力です(Wi-Fiの場合もっとセキュリティが厳しい)。当初の規格、Bluetooth 1.0の頃は、ダイレクトにケーブルで繋ぐより、だいぶ音質が落ちると言われていたのですが、2004年に公開された2.0以降は、転送データ量が多くなり音質もケーブルで繋ぐのとさほど遜色がなくなりました。3.0+HSでさらに音質が向上しています。4.0は省電力性能を重視したバージョンで以前ご紹介したアクティビティロガーなどで使われていますが、大きな転送速度を必要とするスピーカーなどの場合はさほど変化はありません。つまり、スピーカーを選ぶなら3.0以降対応のものであればOKです。
Bluetoothはペアリングという作業をするのですが、多くの場合、スピーカー側のペアリングボタンを押し、スマホ側のBluetoothの設定で電波を選択すればOKです。一度ペアリングが済むと、電波を見つけると自動的にペアリングするようになります。
最近はBluetoothのスピーカーの種類も増えており、大型で高音質なもの、持ち運びができるコンパクトさを確保しながらもかなり高音質なもの、日々持ち運びがしやすく、アウトドアなどにも持っていきやすい非常にコンパクトなもの……など、使用目的によって、さまざまなタイプが用意されています。
ほぼ据え置きで使うイメージで、音質を重視するならある程度大型で高価なタイプ、持ち運びを重視するならちょっとコンパクトでもちょっと高価なタイプがいいでしょう。せっかくお気に入りの音楽を聞くぜいたくな時間を作るなら、チープな音を聞くのももったいないでしょう。最近の小型Bluetoothスピーカーは、上質なものなら、小型でも驚くほど深みのあるいい音を出してくれます。
さらに最近は、Bluetoothを使ったヘッドフォンやイヤフォンも増えてきています。いちいち充電をする必要があるのは面倒といえば面倒なのですが、ケーブルが絡まないのはこんなに快適なのかと驚くほどです。通勤などの時にも便利ですし、ジョギングなどでケーブルが撥ねて煩わしい思いをすることもありません。
仕事終りの癒しの時間、Bluetoothスピーカーでお気に入りの音楽を満喫してみてはいかがでしょうか?