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最新デバイスを楽しく生活に デジタルライフの歩き方

Vol.16 今の時代だからこその『いい音』を『ハイレゾ音源』の勧め

日々の生活を、便利に、快適にする『デジタル』を電子雑誌フリック!編集長の村上タクタがご紹介。
第16回は、音楽マニアの間で話題になり、そろそろ一般の音楽ファンにも普及しつつある『ハイレゾ音源』の話

昔、『いい音』にこだわっていた、すべての人に

本稿の読者の方の中には、昔、オーディオに凝ったという人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか? 高価なステレオ一式を応接間に置いたり、振動を防ぐために、重ねたコンクリートブロックの上にスピーカーを置いたり、高価なケーブルを使ってみたり……中には真空管アンプなどを使っていた方もいらっしゃるかもしれませんね。そこまでではなくても、アナログレコードの時代には、多かれ少なかれ『いい音で聞きたい!』という願いを叶えるための努力があったような気がします。

でも、ウォークマンが普及し、アナログレコードからCDに移り、そして、iPodなどのデジタルオーディオへと移行するうちに、『いい音』で聞くための努力をしなくなった気がします。

ひとつには、一戸建てでなく集合住宅に住む人が多くなるなど住環境の変化で、スピーカーから大きな音を出して聞ける人が少なくなったということがあるでしょう。また、CDや、iPodなどのデジタル音源は、安価で『それなりにいい音』を供給してくれますから、『これで十分!』と思う人が増えたのも確かでしょう。

それでいいのでしょうか?

実は、最近、音楽マニアたちの間では、もっといい音で聞ける『ハイレゾ音源』の話題で持ち切りです。そして、その流れは一般の音楽好きの間にも徐々に広がりつつあります。

今のデジタルは、『低音質』!?

そもそも、音楽のデジタル化とはどういうことだったのでしょうか?

CDに関していえば、元々アナログの音を、44.1kHzの周波数で16bitの細かさでデジタルデータ化したものです。

データ量を適切なサイズにするために、人の耳に聞こえない超高音や、超低音はデータ化されていません。しかし、本当に聞こえていないのでしょうか? 実は超低音だって、音としては聞こえてなくても周囲への振動として伝わっています。高音側も人によって可聴域が異なるのはご存じの通り。つまり、多くの人にとって、分らないとされていても、『音』のある部分はサックリと削除されているのは確かです。そして、もしかしたらその部分が、音の深みや、肌触りに影響している……のかもしれません。

グラフ

音楽のデジタル化は、元データの可聴域でない部分を省略し、音を数値化、データ化することで行われます。ハイレゾとは『ハイレゾリューション=高解像度』のことで、より細かい部分まで再現したデータのこと。

写真

写真のデジタル化を例にするとイメージしやすいかもしれない。

そもそも、CDの44.1kHz/16bitという規格ができたのは'80年代初頭。CD1枚の640〜700MBというデータ量も当時の技術的制約があったことは想像に難くありません。またiTunes Storeで販売されている音楽1曲あたりのデータ量も、途中で変更された(開始当初は128kbpsのAAC、現在は256kbpsのAAC)とはいえ、規格スタート当初の技術に制約されていたといえるでしょう。

筆者が、iTunesで音楽を聞き始めた2001年当初は、ちょっと型遅れのパソコンだと音楽を聞いている途中で処理が追いつかなくなって、演奏が途切れたりということさえありました。つまり、当時のパソコンでなんとか処理可能なデータ量に設定されていたということなのでしょう。

それに対して、今やパソコンはノートパソコンでさえTB(テラバイト)クラスの容量を持ち、音楽どころかハイビジョン動画でさえ自在に扱えるほどの処理能力を持っています。もっと、高音質(ハイレゾリューション)な音楽、超低音や超高音も含んだ演奏データだって、容易に取り扱える性能を持っています。

『今の高性能なデバイスに応じた、高品位な音楽を聞きたい』そんな想いを叶えるために、模索されているのが『ハイレゾ音源』とそのデバイスだといえるでしょう。

写真

どこからが『ハイレゾ』なのかに、公式な定義はないが、ソニーの製品を中心に『96kHz/24bit』以上の音源データに対応し、聴感評価をクリアしたハイレゾ対応機器にはご覧のようなロゴが付いている。

マニアの間で人気沸騰。そろそろ、一般ユーザーにも!?

ここ最近、スマホやiPodなどのプレーヤーで音楽を聞くために、5000円から数万円のヘッドフォンを買う人が増えています。高級ヘッドフォンを使う人に聞くと「たとえば、通勤電車の中で1日1時間音楽を聞くとして、その1時間、幸せな気分で音楽を聞けるのなら安いものでしょう?」という回答が返ってきます。

そして、数万円のヘッドフォンで聞くと、44.1kHz/16bitの音では物足りなくなってくるのも確かです。ハイレゾ音源を数万円クラスの高級ヘッドフォンで聞くのは、それは幸せな気分です。その場の空気感が伝わるというか、「ここに弦が震えるこんな音が入っていたんだ」とか、「なんとも底から震えるような迫力が!」とか、「目をつぶってみると、歌い手がそこにいるかのような臨場感を感じる!」とか、いろんな感想があると思います。標準的なMP3の音と、ハイレゾの音の違いは、聞き較べれば誰でも分かるレベルで、「私、音楽にはうといから……」という人でも、一度聞いたら欲しくなってしまう人が多いのではないでしょうか?

一般的な定義としては、ハイレゾ音源とは、96kHz/24bit以上のデータということになっています。ハイレゾ音源を再生可能なプレーヤーも急速に値下がりしてきており、2年ほど前に発売されたiriverのAK100は、5万円前後という衝撃的な価格で、ハイレゾ音源を一気に身近なものにしてくれました。5万円というと高く感じますが、ヘッドフォンを含めて10万円ほどで、鳥肌が立つほどの高音質が手に入ります。昔、高級オーディオに何十万、何百万円を費やしてきた方にとっては安いものなのではないでしょうか?

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当時5万円前後という低価格で、ハイレゾを一気に身近なものにしたオーディオプレーヤー iriver Astell&Kern AK100

写真

音源をハイレゾにする前に、
その性能を引き出すためには
ある程度以上の性能を持つ
ヘッドフォンが必要。
写真は SONY MDR-1RMK2/B
(市場参考価格 2万3619円)

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人気のオーディオプレーヤー iriver Astell&Kern AK100II(市場参考価格 9万7845円)。

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ソニーが発売した ハイレゾ・ウォークマンNW-ZX1(市場参考価格 7万1130円)。

あくまで噂に過ぎませんが、iPhoneやAndroid™携帯でハイレゾ音源を再生可能な製品がそう遠くない将来に登場するという話もあります。音楽が好きな人なら、興味のアンテナを張っておいても損はないでしょう。

まだまだ、一般的なお店には情報の行き渡っていないハイレゾ音源。興味がある方は、e☆イヤホン、フジヤエービックなどの専門店に相談してみるといいでしょう。

  • (※本ホームページのリンクには、アフィリエイトリンクが含まれています)
  • (※本記事の内容は2014年9月18日時点の情報です)

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写真「村上タクタ」

著者プロフィール

村上タクタ

趣味の雑誌を取り扱う出版社で20年に渡って編集者として働いている。
その間に携わった雑誌は400冊以上。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育などの本を作って、現在はデジタルデバイスの本『フリック!デジタル』の編集長。ブログはほぼ毎日更新中。

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